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2005/01/16

2005.01.16 防災図上訓練

 雨上がり。冷え込みはなく早春のような朝。最低気温は3.9℃。

 けさは、町内会の会計さんとして動員がかけられた「笠寺学区防災図上訓練」という会に出かける。学区の消防団が主催したものだけど、4月に会計を引き受けて以来、いくつか「動員」をかけられてきたが、きょうのこの会は、これまででいちばん実践的で意味のあるものだった。

 大きな地震が相次いでいるし、阪神淡路大震災から10年を迎えるということで、地域の防災意識を高めようというもので、隣接の3つの町内会からの参加者が5~6名のグループに分かれて対応をシミュレーションした。はじめに「震度6弱」の地震に襲われたとしたら、じぶんたちの町内にはどういう被害が及ぶか、どこが危険かを話し合う。となりの町内会では、車が入ってこられない路地に高齢者の独居家庭が何軒もある。

 次に、被災後10分おきに変わっていく状況シートが配られる。「火災が発生している。隣の家には高齢者が住んでいる。119番はつながらない」「家屋が倒壊して下敷きになっている人がある。ケガで治療が必要な人もたくさんいる。やはり119番はつながらない」「避難所へ移動をはじめている町内会もある。しかし、途中の道路は倒れた家屋や看板などが散乱していて危険な状況だ」こうした状況を思い浮かべて、グループでディスカッションをする。

 高齢者のいる家庭ごとに声をかける担当を決めたらどうか、倒れた家具などをどけるためにはバールなどの道具がいるので、町内会で用意したらどうか、避難所に向かう前に町内会の各組ごとに近くの駐車場や空き地などに集合して、顔が見えない人はいないかどうか確認しあったらどうか、三角巾の使い方やシーツで担架を作るやりかたなど訓練したらどうかなどなど、具体的でかつ実効性のある話がでた。この会こそ、役員さんの動員じゃなくてもっと多くの人に加わっていただきたかったものだ。

 とはいっても、一朝一夕には仕組みは築けないし、行政にありがちなトップダウンでつくった仕組みは往々にして機能しないものだ。きょう話し合いに加わったうちの町内会の人が町内の役員会に持ち込み、それを組長さんが各組に持ち帰り話し合う。そんな流れで意識が高まっていけばいいのだろうなと思う。とはいっても、これもなかなかむつかしそうな話ではある。

 ネットで検索をすると「防災図上訓練」というのは、自治体と警察、消防といった単位でよく行われているようだ。でも、きょうのような町内会単位で一般の市民レベルで行うというケースはまだ少ないのかもしれない。おそらく現実に地震が起こってしまえば、きょうの熱いディスカッションもどこへやら、わが身を守ることが精一杯になってしまうだろう。でも、少しでも頭の片隅にきょうの図上訓練のことがあれば、近所の高齢者の方のことを気遣う気持ちにもなれるだろう。うちは下町なので、結構強く持っている向こう三軒両隣「隣組」という意識は、そういうときに威力を発揮するはずだ。

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