朝のうちはくもっていたが、次第に青空がひろがってきておだやかな元日となった。元日の朝は自営業だった昨年とかわらず、家族揃っての熱田神宮への初詣から始まった。ことしも8時半の御垣内への参拝がはじまる時間にあわせて出かけたのだけど、例年よりも人の出足が早いようだ。それにあわせてなのか、御垣内参拝も時間を繰り上げてはじまっていた。「苦しいときの神頼み」というけれど、去年からことしにかけては景気ってよくなってきているんじゃないのだろうか? 下々の世界ではまだまだ実感を伴っていないということなのかな。
お昼過ぎ、お墓参りにでたついでに本日から「初売」のスーパーに立ち寄ってみる。スーパー各社は、きのうすでに初売りのチラシを入れていたところもあるし、昨夜のテレビでも各社入り乱れて大量のCMが流されていた。わたしが自営の化粧品店に関わりはじめた頃は、元旦しか休まず2日にはお店を開けていた。その昔は元日も休んでいなかった。それが、結果的に最後のお正月となった昨年は5日までお休みしていた。個人店では年々開けていてもお客さまが見込めなくなっていて、ならばと割り切ってきていたのだ。
いつの間にか立場が逆転した個人店とスーパーだけど、それをきょう立ち寄ってみて痛切に実感する。元旦から出かけるところとしては、スーパーの入ったshopping mallというのは家族連れには最適なのかもしれない。福袋を物色し、テナント店をひやかし、ぶらぶらと買い物して回って、スターバックスやマクドで軽くおなかを満たして、最後に何か食べ物を買って帰る・・・。散財さえしなければ、これはなかなかよいひまつぶしだろう。こうした時間のつぶしかたができない分、個人店に勝ち目はないわけだ。
いままで「福袋」というものに興味のなかったわたしだが、たぶん生まれてはじめて「福袋」の購入を体験した。小売業をしていたこともあって、福袋というものにはちょっと懐疑的な思いもあった。何万円相当のものが入っているといっても、かならずしも欲しいものが入っているとはかぎらないし、聞こえは悪いが捨てるよりはマシというようなものが突っ込まれているというイメージもあった。
とりわけ、何が入っているかは開けてのお楽しみという本来の「福袋」にいたっては、くじ運の悪いじぶんを思うとおよそ触手がのびなかった。そんな感情を流通側も感じ取ってきたのであろう、ここのところ、中身はコレですと明らかにした福袋が増えてきたようだ。わくわく感は欠けるかもしれないが、これはハズレのない買い物だ。ただし、中身を作る流通側、メーカー側の苦労は推して知るべしだ。
前置きが長くなったが、わたしの福袋初体験は某スポーツ用品ブランドの10000円也のもの。買いたいと思っていたグラウンドコートが入っていたことと、これはいらないというものがなかったということが決め手となった。名古屋人大好きの「お得感」はしっかりあったのではと個人的には納得しているけれど、ほんとうにお得だったかどうかは微妙かな。このあたりは名古屋人としてはキッチリ抑えておきたいところだ。