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2007/03/17

2007.03.16 東京で見る雪

 朝目覚めると、部屋の中が暗い。時計はいつもとおなじ時間を指し示しているからお天気がわるいのだろうと、新聞をとりに行くためにドアを開ける。どんよりと低い雲がたれ込めている。眠いことも相まってこんな日はテンションがあがらない。

 きょうのお弁当のおかずはミートボール。きのう買ってきた出来合いのものだ。カレー味に炒めた野菜の上に並べるだけ。べつにけさのテンションの低さを見越したわけじゃないけれど、ちょっと手抜きの朝。

 けさは山手線が混みあった。遅れで間隔があいたのだろう、池袋のホームで電車を待つ人の列が長かった。乗り降りでさらに遅れ、つれて込みあうといういつもの構図。新宿ではどっと押し込まれて、ひろげていられなくなった文庫本を閉じる。文庫本から目をあげると、ドアのガラスの向こうで白いものがちらちらと風に舞うように落ちてきているのがみえた。

 朝、出がけに「東京での初雪」を伝えていたのは聴いたけれど、「東京で見る雪」をじぶんの目で確かめることができた。ことしはこのまま観測史上初めて雪の降らない冬になるのかと思っていたのだけど、3月も半ばを過ぎて、そろそろ桜のつぼみのふくらみが気になりはじめる頃になって降らなくてもよさそうなものだ。

 きょうのわたしは、正直なところをいえば、アルバイトの子でもできるような地道な作業をコツコツと積み上げていた。うちのグループの誰かに「やっておいてくれ」とぶつけてしまってもいいかもしれない。でも、そんなに余裕のある人間ばかりじゃない。ならば彼女たちがそれぞれの持ち場でじゅうぶんな力を発揮してもらうために、下働きを引き受けるのはやぶさかではない。そういう上司というのもありだと思っているし、じぶん的には性に合っている。でも「親の心子不知」という一面も否めない。

 退社は22時45分。上長も2~3分前に帰っていったばかりだった。そして、あしたは休日返上の作業にメンバーが集まる。きょうはその準備だったという部分もある。いつもは焼酎に手をのばす「金曜日」の夜だけど、今夜は呑まない。呑んでしまったら朝が起きられない気がするのだ。それが苦痛に感じない(とくに呑みたいと思わない)じぶんに少しだけ感心していたりする。


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