2008.03.12 ふつうじゃない
関東には冷たい空気が流れ込んで晴れるのだが、きのうよりグンと気温が下がると天気予報が伝えている。とはいっても、これで平年並みらしい。一気に1ヶ月季節が先送りされたきのうがふつうじゃなかったわけだ。
気温は平年並みになっても花粉の飛散は「非常に多い」まま。目鼻の様子はふつうじゃない。スッキリしたくてメントール系ののど飴を口に含むと、のどや鼻はちょっとすぅ~っと軽くなるのだが、涙がとまらなくなる。ポタポタと涙を落としながら飴をなめているのもふつうじゃない。
お昼前、かつてお世話になった化粧品店の団体の本部事務局から電話がかかってきた。こんどの配属先では、ふたたび弊社側の担当を務めることになったのだが、今月下旬にその打ち合わせの席にお邪魔することになった。かつては、その団体側の担当者として要望したり、提案したりしたわたし、こんどはその逆の立場になる。要望にも提案にもその場で回答するだけの権限は持ち合わせていないから、「持ち帰って検討の上・・・」というお役所的な中身のない回答をしてこざるを得ない。相対する人たちのことをよく知っているし、お世話になった人たちばかりなので、ちょっとだけ気持ちが曇るがこれはしかたない。
本日も21時20分退社。明治神宮前駅で地下鉄千代田線から山手線(原宿駅)に乗り換えようとエスカレーターに歩を進めたとき、すぐ目の前の男性が下げているスーパーの袋から1杯の「イカ」が透けて見えた。誰もが地元駅で乗り物を降りてから買い物をするとは限らないわけだから、「ふつうじゃない」とは言わないけれど、なんだか、原宿というローケーションにそぐわない。そのくせ、ずっとそのイカを目で追ってしまうわたしがいる。
山手線のホームでは右と左に階段が分かれてしまったので、あのあとどこまで帰っていったかわからないけれど、山手線車内のイカ、新宿副都心とイカ・・・とか、いろいろ想像してしまった。その新宿で座れた。むこうがわにもひとつ席が空いているなぁと思ったその時、連結部のドアが大きな音とともに開いたと思ったら、となりの車両から60代とおぼしき男性がその空席めがけて飛び込むようにやってきた。一瞬、まわりの人の動きが止まったような気がした。
もうすぐ池袋だなと文庫本から目を離すと、前に立っていた女性のストッキングに目がいく。大きな水玉のような織り柄のストッキングだった。ふと、このストッキングをはいたまま日焼けしたら、脚が妙な模様入りになるだろうなぁと考えていて、じぶんでその想像に笑みをこぼす。
そんなちょっと「ふつうじゃない」ことに気づく1日だったのは、読んでいた本が三浦しをんの「むかしのはなし」だったせいかもしれない。3ヶ月後に隕石がぶつかって地球は滅亡するという重大発表が行われたなかで、絶望から悲嘆に暮れるのか、諦観に似た気持ちになるのか、残された日々を楽しみ尽くすのか・・・。いろいろな生き方があるだろうが、そんな中でちょっとだけ「ふつうじゃない」人たちの、ちょっとだけ「ふつうじゃない」過ごし方が、よく知られた日本昔話をベースに語られる。(どこがどうベースになってるの?という話もあったが)なかなかおもしろかった。
あしたは「ふつう」の1日でいいぞ>ぢぶん
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