2008.04.17 昭和30年代
曇り空。お昼前には雨になるらしい。それでも、くしゃみと鼻水でアラームが鳴る前に目が覚めた。例年ならゴールデンウイーク頃には治まる花粉症の症状だけど、ことしはどうなんだろう。
きょうからかしわ哲の「茅ヶ崎のてっちゃん」を読みはじめる。「ALWAYS~三丁目の夕日」と同じような昭和30年代が舞台となっている。狩野川台風が上陸した日のことが描かれている。雨戸を閉め切って、いちばん大きな部屋に家族全員がふとんを並べて、風と雨に揺れる家のきしむ音を聴きながら一夜を明かすのだが、伊勢湾台風のことを思い出す。
まだ、4歳だったから記憶が正しいのかどうかは今となっては定かではないが、あの夜、わが家も同じようにひとつの部屋に家族みんながふとんを並べて寝た。雨戸を閉め切った部屋は、停電となってロウソクの灯りだけとなってしまい、することのない夜は、みんないつもより早く眠りについた覚えがある。翌朝、打ち付けていた雨戸をようやく開けて見上げた空は、哀しいくらいに青かった。
思わぬ家族団らんでわが家はあたたかい空気につつまれていた夜、同じ名古屋市南区でも少し港に近い場所では、高潮防波堤を突き破った海水が2階近くまで押し寄せて数千という命が失われていた。まったくそんなことを知らずにいた「しあわせ」で「お気楽」な一家だった。
その被害が報道されると、大人はともかく4歳のわたしや生後1ヶ月だった妹はまず生きてはいまいと、親戚には思われていた。心配して腰の深さまで冠水した国道を歩いて来てくれた叔父は、そんなことも露知らずとあっけらかんとしていたわたしたちに涙したという話は何度も聞かされた。
今日のお弁当のおかずは、冷蔵庫の中で賞味期限がきていた糸こんにゃくとニンジンとちくわをきのうの夜のうちに煮ておいたもの。ニンジンも醤油味で煮ているから色合いが落ち着いているから、おかずを入れた密閉容器のふたを開けても色気が乏しい。しいたけのお煮しめやこんにゃくが大好きだったうちのこどものお弁当もこどもらしくなく「暗い色」だったことを思い出してちょっと笑みを浮かべながらのお昼ごはん。
本日の退社は22時50分。スケジュール表に余裕があるあしたに繰り越してもよかったけれど、「鉄は熱いうちに打て」だから・・・というか、時間をおくと細かいところを忘れてしまいそうだからねぇ。
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