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2008/06/19

2008.06.18 詫びる

 6時20分に目を覚ます。朝の空気はひんやりしている。けさは、きのうより5分遅くうちを出る。たぶんこれでも、きのうと同じ時間に会社に着けるはず。氷川台7時47分発の渋谷行き各駅停車は、2分遅れで氷川台を発車。渋谷行きというだけで込みかたがまったく違う。小竹向原での乗り換えを考えるとはじめから有楽町線新木場行きに乗ったほうがよいと考える人が多いのだろう。副都心線組としてはありがたい。

 車内アナウンスでは「この電車は和光市を新木場行きとして発車しましたが、渋谷行きとして運転しております。有楽町線新木場行きご利用の方は小竹向原でおのりかえください」とお詫びをくり返している。氷川台の電光表示は「渋谷行き」だったのだが、どこでどう違えたのだろう。きょうは小竹向原からもう座れた。

 雑司ヶ谷では「後続の電車が遅れているので時間調整のためしばらく停車します」と言って詫び、急行電車の通過待ちの東新宿では「急行電車が遅れている」と停車時間が長くなっていることを詫び、急行が通過すると「信号が替わり次第すぐに発車します。もうしばらくお待ちください」と詫び、新宿三丁目駅にすべり込む手前では「本日は後続電車の遅れのため約7分遅れての到着です」と、また詫びた。こうも謝ってばかりというのもさぞかしつらかろう・・・と同情したくなる。

 会社のPCには8時30分にログイン。遅れなかったらドアトゥドア50分を切るかもしれない。ラクラク座って通勤できるし、これはなかなかにしてありがたい。

 けさの往路で、恩田陸の「蒲公英草紙」を読了。20世紀初頭、明治から大正、昭和へと近代国家へ変貌していく中で、忘れられていきそうな「古き良き日本の原風景」を、蒲公英の綿毛のようなふわふわとした語り口でやさしく綴られているという印象。恩田陸という人は、なかなかにして引き出しが多い。このひとつ前に読んだのは、萩原浩の「さよならバースディ」。この萩原浩という作家もいくつもの作風を持った人だななぁと感銘。

 本日は監査法人のヒアリングを受ける。きのうまでに用意しておいたデータの根拠や網羅性など細かいチェックが入る。通常の取引関係ならばこちらは代金を払っている側だから、大きな顔もできようものだが、こと「監査」にはそんな力関係はありえない。それが彼らのミッションなのだから当然なのだけれど、「もうこれくらいで・・・」という曖昧な決着は許されない。試験を受けてその結果を基に面接を受けているような気分になる。しかも60点とったらOKとはいかない合格点のハードルの高さが厳しい。

 本日も21時50分退社。「平常通り運転していた」副都心線はきのうと同じ電車を乗り継いで帰ってきた。氷川台の手前で車内アナウンスがはいる。「先日の長時間にわたるダイヤ乱れでは大変ご迷惑をおかけしました。東京メトロでは定時運転の確保に向けて今後も努めてまいります。何卒ご理解ください」と詫びていた。本日は最後まで「お詫び」を聞かされつづけた1日だった。

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