2008.09.24 イマジン
6時半起床。カラッとした心地よい秋晴れ。朝の空気がひんやりしていて背筋がシャンと伸びる感じがする。でも、星占いは最下位。疲れからミスを連発するというような朝からありがたくないご託宣。たしかにちょっと「疲れ」を感じないわけでもないが、そんなことにかまけてはいられない。
そんなきょうは、往きの氷川台7時40分発の渋谷行き各駅停車、いつもは座れる池袋駅でもタイミングがわるく座れなかった。明治神宮前駅からの千代田線は小田急からの乗り入れでひさびさの超満員を体験した。そういえば、帰りの新宿三丁目23時00分発の和光市行き各駅停車でも座ることができなかった。まぁ、こんな日もある。
そんな往復でももちろん文庫本は欠かせない。きのうの帰りの「のぞみ」でちょうど読み終えた清水義範の「イマジン」は、670ページほどの長編だけど、飽きさせず一気に最後まで読ませる筆力のある作品だった。パスティーシュという文体を物まねする作品で知られたひねった笑いをとる作風のひとというイメージだが、この作品は軽妙だけど、笑いをとるための作品ではなかった。
2003年から23年タイムスリップして1980年で、若き日の父親(そのときはまだ結婚もしていない)と出会うのだが、2003年にはエリート意識の固まりのような胡散臭く鼻持ちならない父親に辟易としている主人公だが、1980年の父親はちょっと情けなくもあり、人にやさしくもある。何故か波長の合う(合うはずだよね)ふたりの冒険は・・・。
親としては、子のしあわせを願うからこそ、道を踏み外さないようにと心を砕く。それがともすれば、進路や過ごし方に口をはさんだりする。こどもにすればうざったいだけなんだけど、じぶんの歩んできた道を振り返ればこその親心なんだけどな・・・というのは子の親になって思うもの。
わたしは、じぶん自身が学歴もなく、エリートとは縁はなくとも好きなことをさせてもらってきたから、こどもにも「いい学校に行け」とか「名のある会社に入れ」なんて思ったことはなかった。決して無関心だったわけではないが、こどもが下す自身の判断を尊重してきたつもりだ。そんな親子関係を思わせてくれた一冊だった。
そういえば、きのう結婚した従兄弟の長男に対して、自営業をまぁまぁ手広く展開しているその従兄弟は「家業を継げ」とはいわず、子の意志のなすがままにしていた。その長男は頭のいい子だったけれど、努力してある国家資格を最短距離で獲得していた。朝も夜もなく働く親の背中を見てまっすぐに巣立っていったんだなぁ・・・。いい親子関係だったんだなぁってあたたかい気持ちになれたきのうだった。
さて、星占い最下位の一日もなんとか乗りきった。あすもあさってもまだまだ大きな波を乗り越えなくちゃいけない。気合いはじゅうぶんな夜だ。
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