2008.12.29 「最終」
年内の最終勤務日。きのうは電車で帰ってこられて自宅のベッドで眠れたのはありがたかったが、帰宅が1時とあっては、4時間半の睡眠がやっと。もっとも、7時に起きなくてもよかったのだけど・・・。
きょうは午後早くから棚卸に倉庫に出向かなくちゃいけないこともあって、お弁当づくりはなし。新聞もずいぶん薄くなって読み応えはないし、食品スーパーの折り込みチラシも、あした午前中には名古屋へ向かう新幹線に乗ることもあって、用がない。ということで、朝はわりとあっさり準備ができて8時前にはうちを出る。
午前中は、集計系の業務をとりまとめて。12時過ぎに会社を出て「大井競馬場」に向かう。六本木から大江戸線で大門へ。そこからはモノレールに乗る。大きな荷物を持った帰省客でにぎわっているが、空港快速が行ったあとの区間快速も結構な混雑。
となりの席に座った毛皮のハーフコートの女性(30代半ばくらいか)は、座るなりビューラーを取り出してまつげをカールさせ、マスカラをつけている。それだけでも「およっ!」と思ったのだが、マスカラをポーチに入れたと思ったら、そのポ-チからペンを取りだし。脇に抱えていた競馬新聞に印をつけはじめる。「およよっ!」あぁ、きょうは大井競馬の開催日なんだねぇ・・・。
これまでかなりの回数、この倉庫にきているが、大井競馬場駅がこんなに混んだのを見たのははじめて。貼ってあるポスターには「東京大賞典」と書いてあった。大井での「有馬記念」みたいのようなものか。1時間弱で棚卸を終え、競馬場向かいのコンビニで昼食を買う。正門の真ん前のこのコンビニでは、歩道に仮設の売り場を出して、唐揚げやらおでんやら、いかにも酒の肴というようなメニューを扱っていた。昼間っからビールを手にしている人も多い。
パンと珈琲を買って、京浜運河にかかる勝島橋の真ん中にあるベンチで、青空と水面を眺めながら食べる。朝は空気が冷たかったけれど、昼間の陽射しにはやわらかいぬくもりが感じられる。戻って、納品データの入力など、年明けに困らないようにとできるところまで仕事を進めておこうと21時50分まで。まだまだやり終えてはいないけれど、ことしはここまで。戸締まりしてビルの1階のキーボックスに。「あなたが最終退館者です」とアナウンス。これを聞くのはこの3年半で5~6回か。7階まであるオフィスビルの最後の戸締まりがわたし。年末最後の日にふさわしい(?)か・・・。
帰りの副都心線で橋本紡の「猫泥棒と木曜日のキッチン」を読了。ひとつ前が、梶尾真治の「時の"風"に吹かれて」だった。ここ2冊ははじめて読む作家。橋本紡の作品は17歳の高校生が主人公。そこに感情移入するのはどうかと思うが、結構ハマった。気に入ったフレーズ・・・
笑い話になるような下らないこと、呆れるようなタイミングで、いろんなものが壊れてしまう。そして一度壊れてしまったら、もう決して元には戻らない。くしゃくしゃに握り潰した紙と同じで、どんなに引っ張って伸ばしても、。たとえスチームアイロンをかけても、もうピンとした基の状態には戻らないのだ。
この先いろんなことがあるだろう。呑気なわたしでさえも叩き潰されそうになるだろう。そういうことがいくつもいくつも起きるだろう。(中略)ちょっとした巡り合わせで、命さえも無残に消え去るのだ。希望や期待や権利なんて関係なく、いきなり車のタイヤに押し潰されてしまう。それでいい。わたしは生きていくだろう。いつか運命のタイヤがわたしを押し潰すその時まで、できるかぎり呑気に生きていこうとするだろう。それでかまわない。
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