2013.08.10 終わらざる夏
最低気温が28.4℃。けさも寝苦しさに2度3度と目を覚ました。起きだしたのは7時。この時点で29.9℃と30℃目前の名古屋だった。もっともきょうは日本中が猛暑に襲われていて、6年ぶりに40℃を超えたところがあったそうだから、37.6℃でひぃひぃ言っていてはいけないのだけど。義父の命日ということで、午前中、八事霊園に墓参りに行ったのだが、駐車できるスペースが限られている市営の霊園なので、交通整理の人があちらこちらに立っていた。炎天下、陽射しを遮るものが何もないところに立っている人がほとんどで、仕事とはいえ、気の毒というか心配になってしまう。在宅勤務ってなんて贅沢なんだろうってあらためて思った次第だ。
墓参りにでる前、13.1km走ってきた、きのうも書いたが妻に遠出を止められていたので天白川堤防までで戻ってきたのだが、途中の自販機給水ではいつもの350mlではなく500mlのコーラを一気飲み。それでもすっと染みこんでしまったようで、お腹にたまらなかった。それだけ汗をかいていたということ。暑さに強いなんて過信しちゃいけないね。
マラソンといえば、きょうからはじまった世界陸上の女子マラソンで、福士加代子が銅メダルを獲った。これまで途中失速のレースが多く、マラソンとの相性を取り沙汰されたり、練習方法を酷評されたりしてきていたので、競技場のトラックに戻ってきた時の弾けたよろこびようには、見ているこちらもホッとしたというか、素直に喜んであげられた。負けても、潰れてもおちゃらけていたけれど、その裏で相当に悩み、泣いてきたことだろうからね。
浅田次郎の「終わらざる夏」上中下3巻を読み終えた。「読書メーター」に書いた感想をこちらにも書いておきたい。
やりきれない、下巻は号泣につぐ号泣。片岡が妻に送った手紙に「これだけの尊い人命が失はれれば、もう二度と戦争は起こりますまい」と綴った。直接敵と対峙し命を賭けた兵士だけでなく、赤子から老人まで、懲役刑の罪人の人生までもすっかり狂わせた戦争を経て今があるというのに、世界ではあちらこちらで戦争が起き、内戦も起こっている。日本では戦争放棄を誓っている平和憲法が今、ねじ曲げられようとしている。これは浅田次郎の小説であってノンフィクションではないが、史実にはほぼ忠実だと思う。中高生、そして若い世代に読んでほしいと思う
父は昭和3年生まれだったので、本土決戦に備えて九州へ送られたが、銃を持つことなく終戦を迎えている。でも、言うに言えないつらい日々だったようだ。義父は南方の前線を転戦したという。昨年99歳で亡くなったが、戦時中の話はまったく語らなかったという。それだけ、口にだすことも思い出すことも憚られるような凄惨な体験だったのだろうと思う。そのこどもの世代のわたしたちは、まだ、いろいろなメディアで戦争の悲惨さと、それを乗り越えて今の平和を築いてくれた親たちの世代のことをある程度は見聞きしてきた。この先、「平和ボケ」している次の世代、そしてその次の世代へと、このことをきちんと伝えて行かないといけない。そんな責務がわたしたちにはあると思う。
作中、罪人だった萬助が小学生に噛んで含めるように語ったことばがある。 「二度と、戦争はするな。戦争に勝ちも負けもあるものか。戦争をするやつはみんなが負けだ。大人たちは勝手に戦争をしちまったが、このざまをよく覚えておいて、おめえらは二度と戦争をするんじゃねえぞ。一生戦争をしねえで畳の上で死ねるんなら、その時が勝ちだ。じじいになってくたばるとき、本物の万歳をしろ。わかったか」
今、わたしたちにできること。子供や孫たちを決して戦場におくらないこと。そして、卑怯者と言われてもいい、臆病者と蔑まれてもいいから、戦争はしちゃあいけないんだって言いつづけることかな。
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