きょうは「木曽三川マラソン大会」でフルを走ってきた。今回は、ひょんなことからサブ4(4時間以内で走る)のペーサーをすることになってしまった。これまでも時間内完走をめざすペーサーは、フルでもウルトラでもやったことはあるけれど、最近の持ちタイムが3時間40分くらいなのに、それで4時間以内で走るペーサーってちょっと無謀かもって思ったけど、これもまた走りの幅を広げるのにいいかなと割りきった。
お願いしますって言われた仲間の中には、去年の秋の「大阪マラソン」で4時間4分だったのが悔しくて・・・という人がいて、ちょっとだけ引き受けたことを後悔したけど、まぁ、なんとかそのプレッシャーも楽しんでみるかって気分でスタート。
今回のコースは、河川敷のフラット(要はなにもない)な1周約10.5kmのコースを4周するというもの。立てた計画は、とにかく3周は5:30/kmのイーブンペースで引っ張ること。そうすれば、30kmを超えてからのがんばりどころの4周目は、6:00/kmに落ちても楽に達成できるというものだった。
晴れて心配された伊吹おろしも強くないというコンディションにも恵まれて、1周目5:32/km、2周目5:29/km、3周目5:28/kmとレースプランどおりに走れた。1kmごとを細かく見ても、5:20~5:39/kmとまぁまぁ上出来。
4周目に入って、余力のある人には先に言ってもらって、ここからはSちゃんと2人旅。給水のお水をがぶ飲みしていたし、呼吸は荒くなってきたし、あきらかにキツそうになってきたので、「どこか痛いところとかあります?」と尋ねたら、だいじょうぶという答えが返ってきたし、「メンタルだけだから」と当人が言うので。ならばと背中で引っ張っていく。34kmくらいからは5:45/kmでもじりじり離れていってしまう。この時点では、6:00/kmでもじゅうぶん間に合うところだったけど、ここでそこまで落とすと、あとはズルズルと落ちていってしまうので、心を鬼にして5:45/kmで引っ張っていく。
スタートからいちばん遠い5kmの距離表示があるところが折り返し。ということは、のこり5.5kmなのだが、折り返してすぐ脚が止まった。「給水までどれくらいですか」って聞かれるが、まだ3kmはある。もう4周目だから給水の場所はわかっているはずだから、この段階で、ちょっと朦朧としていたのかもしれない。こちらも立ち止まって追いついてくるのを待って、意志を確認すると「行きます」という返事。ここからは、このくらいのペースで行かないと厳しいよというのを背中で見せながら引っ張るのだが、じりじりと遅れていってしまって、なんども立ち止まって待つという展開。その都度時計を見るのだが、貯金はどんどん使い果たしていって、もうほんとにギリギリのところ(6:50/km)までペースが落ちた。
ようやく給水にたどり着くと、ここでもがぶ飲みしたあと、あたまからコップの水をかぶっていた。残りは2.2km。「笑顔でゴール」がわたしのポリシーなので、ちょっとこれは違うよなぁって思いはあるのだが、ここまできて達成できたとできないでは、大きな違いだし、本人は「まだ間に合いますか」って言ってくれているので、やっぱり心を鬼にして「行くよ! 頑張ろ!」と走りだした。
10.5kmの周回。最後は河川敷から一旦堤防に上がり、もう一度河川敷に下るとゴールとなっている。堤防に上がる坂の手前で仲間が大きな声で応援してくれていた。みんな時間のことはわかっているので、応援の声も大きい。それに押されて坂を駆け上がってくれたらと思ったのだが、1周めの時から坂が苦手のSちゃん、ここにきて歩きはじめてしまった。残りは500mないはずなのだが、時計を見ると、もうほんとに時間がない。繰り返しになるが、わたしのポリシーは「笑顔でゴール」。結果的に達成できればゴール後に笑顔になれるかもしれないが、「ガンバれ、ガンバれ」と追い立てるのは本意ではない。でも、ここまできたら何ふりかまっていられない。「行くよ行くよ」ととにかく引っ張るだけ。
河川敷へ下る坂はどうにかkm5分台の走りになってくれて、残り100mはもう気分は短距離走並みの全力疾走で、フィニッシュゲートに飛び込んだ。手元の時計は3:59:53だけど、スタートの号砲が突然で、スタートボタンを押すのがちょっと遅かったので、ギリギリ飛び込めたかどうかわからない。当のSちゃんは、途中から「早く休みたい」が口癖だったので、ゴールの先で大の字になって寝転がってしまっている。ゼッケンを外して記録証を取り行ってもらったところ・・・
3時間59分57秒! 3秒前のゴールだった。33kmくらいからずっと尻を叩き続けるような感じになってしまって、ほんとキツかっただろうと思うけれど、よく頑張ったよね、Sちゃん。そして、狙ったわけじゃないけど、ギリギリでも達成に導けたことは、ペーサー冥利につきるなぁ。それもこれもがんばってくれたSちゃんのおかげ。どうもありがとう! クルマだったので一緒に祝杯とはいかなかったけれど、うちに帰ってきて、ひとりで美味しいお酒をいただきました。だから、マラソンって楽しい(?)よね。
あしたは雨みたいだから、乳酸飛ばしのほぐしランはできないかも。まぁ、とくにダメージはないみたいだし、積極的休養ということで。