2017.06.29 バニラ、甘くない?
奄美空港でバニラエアが「歩けない人は乗れない」として、下半身不随の男性が車椅子に乗った状態で搭乗することを拒否した問題。車椅子を降りて腕の力でタラップをよじのぼって搭乗した男性のSNSが炎上しているらしい。
奄美空港のバニラエアの関西空港発着の路線に関しては、タラップしか搭乗手段がなく、車椅子を持ち上げる設備もなかったために、車いすの利用者は予約センターの事前確認が必要とサイトに明記していた。その制限が障害者差別禁止法に違反するのでは・・・という問題提起のするための「パフォーマンス」だったのではないかという非難の声がある。また、本人が「事前確認をすれば搭乗を拒否されることはわかっていた」と言っていることから、確信犯だとか、クレマーとおなじだという声も多い。
たしかに、あえて誰の手も借りずにタラップを這って上がったということ自体はパフォーマンスと言われてもしかたない面はある。ただ、「車椅子ごと担いだり、利用者の体を抱えたりしてタラップを乗降することは、大変危険なので安全上の理由から認めていない。お客様ご自身またはお連れのお客様の補助を得てSTEPを昇降いただけることが搭乗の条件」という規定が、障害者差別禁止法に違反するのではないかということを身をもって問いかけた行為は、クレーマーとは違うと思う。
結果、10日後には、アシストストレッチャー(座った状態で運ぶ担架)が用意されたし、きょうからは階段昇降機も導入されるということになり、自力で歩けない車いすの乗客も搭乗できるようになったのだから、これは一定の成果を上げたといえるだろう。
こういうニュースを見て残念に思うのは、まだまだ障害を理由とする差別が顕在しているんだということと、それを正そうという動きに対して、無関心どころか、受容できない社会なんだなってこと。SNSを炎上させている人たち然り、そして、何より、規則だからの一点張りのあげく、這って上りはじめたのを「それもダメだ」と静止しようとした空港職員の「仕事熱心さ」には恐れ入る。
その時、バニラエアから業務委託されている空港職員ではなく、誰かの助けを求めている人がそばにいるから手を差し伸べた一般人になることはできなかったのかなぁ・・・。
けさの朝ラン。くもり空、ちょっとひんやりした空気の中、いつもどおりに戻った10.6km。走り出しは爽やかぁ!と感じていたのだが、湿度はかなり高かったみたい。結構しっかりと汗をかいた。でも、体重はやや重。
<10.6km 5:39/km 54.2kg 10.7%>