2018.05.09 お金の若者離れ
おとといの「日本は貧乏」と題したブログと、それにつけてもらったコメントで、日本の賃金水準が先進国の中でかなり低いという話をしていた。今月5日の朝日新聞の「声」欄に、福岡県の大学生が、「お金の若者離れ」という内容の意見が載り、反響を呼んでいる。その意見では・・・
20代前半の平均年収は258万円と国税庁の調査結果で示されており、若者は、将来不安から稼いだお金を貯蓄に回し、使える分は手元にほとんどないのではと大学生は指摘した。高度成長期を謳歌した世代から「若者は夢や欲がない」と言われるが、若者に回るお金は少なく「お金の若者離れ」とも呼ぶべき状況が続いていることをもっと知ってほしい
と訴えている。これに対して、高須クリニックの高須克弥氏は、自身のツィッターで、
「甘ったれるな若者! 年寄りは君たちくらいの年齢のときはモーレツに働いたんだよ。働きながら君たちを育てたのだ。君たちの全ての原資は年寄りになった我々からのプレゼントだ。君たちに与えることはあっても奪ったことはない。ハングリーになれ。向上を目指せ。目覚めて働け若者」
と反論し、炎上状態となった。若者に「誇りを持て!」と激励しているという点では、高須克弥氏の意見にも頷けるのだが、如何せん、彼は高額所得者(=成功者)だ。要は、今の日本の経済は「冨」の分配が平等ではないことが問題なのだと思う。
高須氏のいう「ハングリー精神」とか「向上心」という点から、若者を見ると、ひとこと言いたくなるというのもたしかだ。おとといのブログののコメントへのレスに書いたけれど、低賃金と労働環境があまり良くないという点ではサービス業は、他の産業に比べ劣っていると思われている。未だに「士農工商」が続いているかのような受け止められ方のようだ。
弊社の運営する店舗が求人をだしても、「土日が休みではない」「閉店時間が21時」という基本的な条件だけで、圧倒的に応募が少ない。1日パソコンに向かってデータを打ち込むような仕事や、工場のラインで、黙々と同じ動作を繰り返す仕事より、うんとやりがいがあると思うのだけど、同じ収入を得るのなら、土日休みで、夏なら日が高いうちに仕事が終わることを選ぶんだろうな。
履歴書の職務経歴をみると、半年足らずで職を転々としているという応募者も少なくない。昨今の超売り手市場で、働き口を見つけることに苦はないので、ちょっと意に沿わなければすぐに辞めてしまうというクセがついている人が多いのも事実。そして、残念ながら、そういう人材は、やはり長続きしない。
もやもやするばかりで、これといった解決策が見つからないのがもどかしい。
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