2018.06.07 校閲
Facebookで「毎日新聞・校閲グループ」をいいね!していて、書き込みを読むのを楽しみにしている。よく言われていることだが、いろいろなことばや表現が、時代とともに、本来の意味とは異なった使われ方をするようになってきている。そのことの是非はともかく、どこでそれを新聞紙面でも使うようにするのか、校閲グループが逡巡しているのが興味深い。
最近のコラムでは、「矢先」とはどのタイミングを指す言葉かを採りあげていた。本来「事が起こる直前」を表すのだが、アンケートでは、そう答えたのは28%に過ぎず、63%の人は「事が起こった直後」の意味で受け取っていた。現在は新聞・通信各社の用語集でも、多くは「矢先」を「直後」の意味で使うのは不適切としているが、その理由は「慣用」だからというものなので、このように、世の大勢が「矢先」=「直後」と受け止めるとなれば、やがて許容することになるだろうとコラムでは書かれていた。でも、「試合開始の矢先」と書かれていたら、どう受け取ればよいのか悩ましいね。
そんな校閲のことを書いたのは、きょう午後配信となったスポーツ報知のウェブ版記事が、「誤字だらけ」だったことで、Web版って校閲してないんだってびっくりしたからだ。その記事というのが、「小山慶一郎、未成年と飲酒問題で活動自粛 加藤シゲアキに厳重注意」というタイトルの記事なんだけど、よほど慌てていたのか、ジャニーズ事務所が発表したFAXのリライトなのに、誤字だらけだったんだそうだ。
まず、1文目から名前を「小山慶一」と誤記。「郎」の字が抜け落ちていたということからはじまって、「報道をご覧になった多くのみ奈佐(皆)様、また日幌(日頃)より用円(応援)してくださっている皆様」と打ち間違いを連発。さらには、未成年者を「未成年社」と3回連続で間違えたものを堂々と公開していたらしい。まぁ、誤字脱字に関しては、わたしも偉そうなことは言えないけど、新聞社のWeb版にしてはお粗末だったね。
きのう書いた船戸結愛(ゆあ)ちゃんが両親の虐待の末に死亡した事件、5歳のゆあちゃんが、ひらがなの練習として書かされていた文章のうち、警察が発表した全文を朝刊で読んだ。涙があふれて止まらなかった。この言葉を読みあげた警視庁捜査1課長も、あまりの痛ましさに目頭を押さえていたそうだし、涙声で読み上げたニュースキャスターもいたそうだ。この公表が、次の痛ましい事件の発生を防いでくれることを願いたいもの。
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