2021.04.29 ワクチン接種
きょう民生委員向けの新型コロナウィルスワクチン接種に関する説明会が区役所の講堂であった。祝日に開催とは、お役所仕事らしくない配慮だったな。担当の総務課の方、おつかれさまでした。
名古屋市のワクチン接種計画の概要、接種方法、予約についての現況、今後のワクチンの供給スケジュール、民生委員から見守り対象者に伝えてほしいことについて説明があり、その後質疑応答という1時間の説明会だったのだが、納得できる説明が行われたとはいえず、消化不良という感じだなぁ。
ワクチン接種のうち、集団接種については、南区の場合、日程が発表されている5月・6月分はすでに予約で埋まっているが、7月以降については会場も日程もどのくらいの人数が受けられるかまったく決まっていないという。5月24日の週からは、区内52件の指定医療機関での個別接種がはじまる(はじめられる)予定ということだが、ワクチンの供給量が確定していないので、医療機関での予約をいつからはじめられるかわからない。
集団接種の予約が満杯となっているので、かかりつけ医に相談して個別接種を予約してほしいと区の担当者はいうけれど、うちの近くの指定医療機関では、入り口に「何も決まっていないのでお問い合わせにはお応えできない。」という掲示が張り出されいる。病院側では何も答えられないので、区役所に聞いてくれと言っているらしいのだが、その区役所は、診察に行ったときなどにかかりつけ医に相談してくれ。ということで、たらいまわしというか堂々めぐり状態だ。
河野ワクチン担当大臣も菅総理も、じゅうぶんな量のワクチンが確保できたことを誇らしげに語っているけれど、実際に接種にあたる地方自治体レベルには、「7月末頃までに接種を希望する高齢者分のワクチンは供給される見込み」というだけで、それがいつまでにどのくらい供給されるのかが明確に示されていないということなので、こんななんとも隔靴掻痒の説明にしかならないってことなんだろう。
質疑応答の皮切りは、いち早くクーポン券が届いた75歳以上の方。「コールセンターの電話番号もわかりづらかったし、ネットでの予約のやりかたはどこに書いてあるかわからんかった」といきなりの怒声。まぁ、たしかに親切ではなかったけど、ちょっと怒りのぶつけ方が違うかなぁ。その後も、ネット予約は高齢者にはハードルが高すぎるという指摘がつづく。
かかりつけ医に相談というが、健康で病院に通院していない人はどうしたらよいのか。南区役所の集団接種会場は2階だが、高齢者の方をエレベーターに誘導する案内係は立つのか。接種から日にちが経ってから副反応と思われる症状がでた時はどうするのか。7月末までに接種の予約ができなかった方を把握するしくみはあるのか。その人たちには再度の呼びかけをするのか。などなど、いくつかの質疑応答には満足のいく回答はなし。はじめてのことなので、走りながらかたちあるものにしようとがんばっているのは伝わってくるんだけどね。いずれにしても、国がいうようなスケジュール感ではとても終わりそうもない。
何が何でもオリンピックをやりたい政府は、東京に1日10000人の接種ができる大規模接種センターを設けるという。大阪にも5000人規模の会場を設けるというのだが、いくら別ルートで供給できるモデルナ製のワクチンに限るといっても、ワクチン接種のクーポン券の利用状況の情報共有などで、地方自治体が構築した接種スケジュールと競合することは必至だ。丸投げされた中で一生懸命仕組みづくりにあたってきた地方自治体の担当者は報われないなぁ。
きょうは、東京の新規感染者が1000人を超え、愛知県も430人の新規感染が確認されている。大阪では1日では最多の44人の方が亡くなられている。最後の砦ともいうべきワクチン接種なので、1日も早くというのはわかるけれど、拙速で生じる混乱は避けなくてはいけないよね。
« 2021.04.28 安定の落選 | トップページ | 2021.04.30 326.3km »
コメント