2022.12.27 弱い者いじめ
お正月のお買い物に、ラ・ムーに行ってきた。名古屋市内にはまだ1店舗だけなのかな? クルマで10分ちょっとの港区木場にあるこのお店、オープンして2年半くらいになると思うんだけど、きょうがはじめてだ。
ラ・ムーそのものは、以前に三重県で利用したことがあるし、妻は、産後のお手伝いに東大阪の長男のところに行っていたときに何度か利用したらしい。豆腐や焼きそば、うどんなどの日配品やプライベートブランド商品、そしてお弁当、お惣菜は、とにかく激安。大量に発注することで製造元にローコストでの納品を強いているんだろうけど、なんか気の毒になっちゃうな。消費者としてはありがたいんだけどね。
折しも、きょう公正取引委員会は、原材料費や人件費などのコスト上昇分を下請け企業などとの取引価格に反映しなかった企業として佐川急便やJA全農、デンソー、ドン・キホーテなど13社の社名を公表している。これは、中小企業が大手企業などとの取引で、製品やサービスの価格を適正に価格転嫁できているかを調査したもので、その結果、コストの上昇分を取引価格に反映させる協議をしなかったり、価格引き上げを要請されたにもかかわらず、理由を回答せずに取引価格を据え置いたりなどした企業が4030社に上ることが分かったという。要するに「弱い者いじめ」ってことだよね。
これをもって、直ちに独占禁止法や下請法などの法令に違反していると認定したわけではないんだけど、注意喚起したってことだね。この13社の中には、小売業としてドン・キホーテも含まれている。長年小売業に従事していたから身にしみてわかるけど、バイヤーとナショナルブランドじゃない納入業者との力関係って、「取り扱ってほしければ、わたしの言うとおりにしろ」ってな感じで、君主と家来というか、君主と奴隷っていうようなものだからね。
公表された企業は、「真摯なコミュニケーションを通じて、相互信頼に基づく両者の持続的成長を目指します」とか、「今後、取引先に対し、積極的に協議の場を持つよう働きかけていきたい」などとコメントしているが、まぁ、とりあえず言ってみただけだろうなぁ。ラ・ムーの豆腐や焼きそば、うどんやプライベートブランド商品だって、1円でも安く納品することで、なんとか取引先として食い込みたいって思っている中小企業はいくらもあるだろうからね。
日本経済、とりわけ小売業、流通業においては、自ら価格転嫁(値上げ)ができる企業ってホントにひと握りで、圧倒的多数の弱者の犠牲的努力によってまわっているっていう事実をもっと知らしめないといけないって思う。でも、消費者の側に立っちゃうとつい目をそむけちゃうんだよなぁ。
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